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YOUたち、これ読んじゃいなよ。感想書いちゃえばいーじゃない。

闇の花道ー天切り松 闇がたり〈第1巻〉

闇の花道ー天切り松 闇がたり〈第1巻〉

著者 浅田 次郎

ジャンル

小説

夜更けの留置場に現れた、その不思議な老人は六尺四方にしか聞こえないという夜盗の声音「闇がたり」で、遙かな昔を物語り始めた―。時は大正ロマン華やかなりし頃、帝都に名を馳せた義賊「目細の安吉」一家。盗られて困らぬ天下のお宝だけを狙い、貧しい人々には救いの手をさしのべる。義理と人情に命を賭けた、粋でいなせな怪盗たちの胸のすく大活躍を描く傑作悪漢小説シリーズ第一弾。

レビュー

今回は、ある事情があり、本のレビューというより、作品にまつわる事柄を書く。


この作品は、白浜に向かう長距離バスの中で読んだ。
だからこの作品を思い出すとき、バスの車窓の風景が甦る。
そこから見た川や海や空の色が、本の中にあるような、そんな錯覚がある。


作者の浅田次郎氏は、今まで興味を持たなかった作家だ。
だから読書会でこの本が回ってきたときも、あまり期待はしていなかった。
まあ、もっと書けば、本を選出した人物のことを、私が快く思っていなかった、というのも、期待薄に拍車をかけていた。

あいつが選んだ本は、はたして面白いのか。
意地悪く、そう考えていた。
その人物は、本を選出した後、ほどなくして退職した。
もやもやもした気持ちも、意地の悪さも、本の中に一緒に閉じ込められてたしまったような、そんな嫌な感触だけ、残っていた。


作中で、とても印象に残ったキャラクターがいた。
おこん、と呼ばれるスリの女性だ。

おこんが、ある理由から命がけでスった時計を、(因縁がある)持ち主の目の前で川に放り投げ

「金なら一瞬で消えてしまうが、時計が川に落ちた音は私の胸に永遠に残る」

と啖呵を切るシーンが、胸に残っている。

時は、大正時代。
任侠義賊たちが活躍する時代劇。
金よりも大切な義理人情。
それが彼らの誇りだった。
そして、彼らはそれを行動で表現していた。
義理や人情が、目に見えないものだとよく知っていたからだ。


バスの中ということも忘れ、読みふけった。


「本は、ほとんど読んだことがないんです」

前述の、本の選者である人物は、そう言った。
ではこれは教育の一環だと思って、その人物を無理矢理読書会に入れた。
しかし、今思えば、やめておけばよかった。

結局、求める人にしか、与えることができないのだ。
幼い子供ではないのだから。

本の選者が大切にしていたことは、なんだっただろうか、と読後思った。
レビューを書く事すらせずに退職した選者の、レビューが読んでみたいと、今更思った。


本から顔を上げると、車窓からは夕暮れの美しい海が見えた。
車窓の風景が、それまでのもやもやした気持ちを洗い流すように、本に差し挟まれていった。

posted by田中

情景描写が細かくあれどもシツコクなく、
むしろ美しい描き様でなので、
目細一家の活躍ぶりが絵画を見るがごとくきらきらと脳裏に浮かびます。
お天道様の下は歩けねぇ職業なれど、捨てちゃぁなんねぇ人の道があり、
それをコテコテなほど粋な姿勢で貫く目細一味に惚れ惚れ。
「心意気」って言葉を堂々と檜看板に書き、歴々とかかげるような生き様に、
思わず本から手を離して拍手したくなっちゃう場面がもりもりの、
読んでいてキモチイイ!小説です。

by 食いしんBowなアヒルの子

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