2022年が明けたと思ったら、もう6月。
月日の経つのは早いもの…と、感慨にふけっていたら、
今日は社内勉強会ではないですか!
アラダスでは不定期に勉強会を開いています。
ITやWeb業界に関わるテーマを決め、
荒川や社内のメンバーが講師を務めます。
難しい専門用語を使い過ぎず、わかりやすい言葉でレクチャーされる勉強会は社内でも好評。
今まで少しあいまいだったことがクリアになったり、
知識のバージョンアップになったり、
とにかく役に立つ勉強会なのです。
最近、アラダスではサーバーの引越しを伴うリニューアル案件が続き、
改めてメンバー間でサーバーの理解を深めようということになりました。
ということで今回のテーマは、
「サーバー移管(引越し)」です!
Web制作会社にとっては基本中の基本とも言えるサーバー移管の知識を学び直し!
今回は荒川が講師を務めます。
少し長くなりますが、勉強会の様子をレポートしました。
ぜひじっくりお読み下さい。
そもそも、サーバーって何?
いろいろと種類はありますが、サーバーとは求められた情報を
提供する【serve(提供)する】機能を持ったシステムです。
たくさんの情報を持っている、大きな倉庫のようなイメージですね。
荒川「まず、Webサーバーを簡単に言うと、
パソコンやスマホでサイトにアクセスしたら、
サーバーが情報を戻してくれて、画面に表示してくれます。
たとえばアラダスサイトにアクセスしたとき、
そのサイト(サーバー)の住所がわかりやすいように
名前(aradas.net)がついています。
でもこれには本名があることを知っていますか?」
ここで言う本名とは、すべてのWebサーバーに振られているIPアドレスのことです。
しかし、IPアドレスは「xxx.xx.xxx.xx」のような
人間には覚えにくい数の羅列なので、ドメインという名前を付けているのです。
荒川「このIPアドレスがaradas.netだよ、ということをやっているのがDNS。
これは、みんなはよく(社内で飛び交っているのを)聞くよね?
ドメインネームシステム。」
例えばWebサイトを見る時に、このやりとりを一瞬で行っています。
DNSとはコンピューターからの「このドメインと一致するIPアドレスを教えて!」といった、
リクエストに答えるサーバーです。
人間とコンピューターの間に入って、お手伝いをしてくれています。
サーバーの引越が発生するタイミング
サーバーを引っ越すという状況は頻繁に起きるものではありませんが、
そのタイミングは必ず訪れると言っても良いでしょう。
具体的には、こんなときにサーバーを引っ越す必要があります。
・サーバーが古く、パフォーマンスに不満がある。
・プログラム言語(PHPなど)やデータベースのバージョンを上げたいが、上げられない。
・事業拡大や社員数増加に伴い、サーバーの容量や性能を上げた。
・セキュリティを向上させたい。
・サーバーのランニングコストを見直したい(抑えたい)
など。
近年では端末の性能も上がり、通信速度も速くなっているため、
コンテンツを入れるサーバーもパワーや速度を求められます。
Googleはページの読み込み速度もページの評価としてカウントします。
アラダスがお客様にサーバーの引っ越しをお勧めする場合の多い事例をふたつ挙げると…。
①CMS(Word Press等)を入れたいが、PHPのバージョンが古いため、
最新のものを入れられない。
(古いシステムは脆弱性を狙われる危険性があるので、
最新バージョンを使うことが推奨されている)
②もう10年以上前に契約したままで、サーバーのスペックや容量の割に
高額なサーバー費用を払っている。
(昔は高かったんです。いい世の中になりました)
ネットは目に見えない世界ですが、今ではインフラの一部。
建物の安全性や機能性を向上させるのと同じように、
ネット上の世界でもお手入れが必要なのです。
DNS情報が完全に全世界に浸透するまでの「浸透時間」
荒川「よくある現象として、DNSを切り替えてすぐは、
見る環境によって古いページが見えるとか、
新しいページが見えるとかがあります。
なぜかというと、IPアドレスとドメインのひも付け情報が、
すぐにはインターネットの世界に浸透しないから」
DNS情報が、完全に全世界に浸透するまでには時間がかかる。
これに備える必要があります。
しかし、世界中に数え切れないほどあるDNSサーバー(または通信回線)が、
その情報を書き換え終えるには時間がかかります。
いわゆる「浸透時間」というもので、同じドメインにアクセスしても、
新旧どちらのIPアドレスに行くかわからない、といったことが起こります。
荒川「とはいえ、Webサーバーへのコンテンツ配備やDNS設定は
こちらの仕事なのでいいけど、メールサーバーはお客様の企業規模や、
メールアカウントの数によってはめちゃくちゃ大変なんです。
メールサーバーにも同様に浸透時間があるから、
新旧のアカウントをメールソフトに同居させてもらう設定作業が
必要になるわけです」
メールの重要性を再認識
サーバーの運用方法は各企業で異なりますが、一般的なレンタルサーバーを利用している場合、
Webサーバーもメールサーバーも、同じサーバーに内包されています。
メールは一通でも取りこぼしがあってはならないもの。
DNS情報の浸透時間を考慮して、お客様にてメールソフトへ
新旧のアカウントを2つ設定していただくことが必要です。
つまり、従業員が50人いたとすると、50人分の設定変更やアカウント追加が必要になり、
さらに社用スマートフォンなどでメールを使っている場合は、
それら全ての対応が必須となります。
(スマホで全てのメールを管理している方は少ないと思うので、
メインの端末よりはシビアではないです)
この設定を正しく行わないと、大切なメールが届かないという
大変なことが起こります。
このようにサーバー移管は、お客様のメール設定など、
私たち制作サイドだけでは完結せず、お客様の協力も必須なため、
制作会社であれば知っておくべき、とても大事な知識なのです。
自分の仕事内容に関わらず、幅広い知識を習得する
今回は「サーバーの引越し」をテーマに勉強会を行いました。
参加したスタッフには、エンジニアやWebデザイナーだけではなく、
管理部門の社員やライターなどのスタッフも含まれています。
自分が担当している仕事と直接関係がなくても、
自社の事業に関わる知識を広く身に付けることはとても大切。
知見が広がることで自分自身も成長し、チームワークの醸成にもつながるからです。
アラダスの勉強会、いかがでしたか。
次回の勉強会でも、新しい学びを吸収したいと思います。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。